Nagano Junko

100419A

長野順子 銅版画展

幻想都市綺譚

[SpaceAB]

2010.04.19(月)〜05.01(土)
【4.25(日)休廊】
(11:00〜19:00)
(土曜日は16:00まで)


100419A-2
「火の華」
(銅版画)
30×15cm
【¥21,500】


100419A-3
「花神」
(銅版画)
30×23cm
【¥57,000】


100419A-4
「西方の蛍」
(銅版画)
30×15cm
【¥21,500】


100419A-5
(会場風景)


<コメント>
現(うつつ)の夢物語

物言わぬ老木がある。
その根は堅い大地に必死にしがみつき、無数の根は絡まりあい、融合し、
怪しげな造形を作り出している。
その幹は、永い年月の経過の中で受けた様々な出来事を、
そのからだに刻みつけ、瘤を抱き、虚を穿たれ、
その過酷さの証を身にまとっている。
その枝は、風雨に耐えた痛々しさを残しながらも、
光を求めて伸びやかに天を突きぬける。
そして、季節が巡る度に、その枝先に新しい命を宿す。
ただまっすぐに命を繋いできた姿がある。
計り知れない時間と空間の流れの中を生き抜いてきた姿。
そして私は想像する。この老木の周りで起きてきた様々な物語を。
神々の営み、人々の営み、荒唐無稽な夢物語。
この世に起こる様々な美しい出来事を糧に幻想都市は拡大していく。


長野 順子 (Nagano Junko)